ファンタジー&ジュヴナイルを中心とした自作小説です

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 この都は同名国の首都でもあった。
 大陸に中央に栄えている華やかな都。
 北のノルディス山脈を越えて北方人は、金・銀・銅などの鉱物を持ち込み、南のハランフィール内海を渡って南方人は豊富な穀物を運び込んでくる。東に広がるルドミック平原からは東方人が絹織物や乾酪を、そして大陸随一の大河マヌヤン川を遡航して西方人が陶磁器と共に香料や香油を届けにやって来る。
 アダーシャは、様々な貿易と文化が交わる重要な都なのだ。
 しかも、この国は大陸創世の刻より千年以上も他国に侵略されることなく健在なのである。
 ひとえに大陸の創世神――マイセの恩恵だ。
 大陸が創られ、人間が地上に降ろされた後、マイセは大陸の平和を願ってアダーシャを聖都と定めたのである。
 マイセには、人間の女性との間に授かった一人の皇子がいた。
 その皇子が初代アダーシャ国王となり――今でも神の血を引く尊き王族がこの国を治めているのである。
 ゆえにマイセは、この国を愛した。
 人々はマイセの神殿を幾つも建て、素晴らしき神を敬った――崇拝した。
 しかし、時の流れというものは薄情で残酷。
 いつしか民はマイセの恩を忘れかけていた。
 悲しんだマイセは、大陸の何処かで深き眠りに就いたという……。
 それでも、この千年王国アダーシャはマイセの恩寵を未だに受けているのである。
 マイセの血を引く貴き一族の繁栄は続いている。
 彼らを《アルディス聖王家》といった――



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2009.06.13 / Top↑
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